Activities on the Environment 環境への取り組み

GMの環境技術

GMにおける燃料電池自動車の研究開発

研究開発の幕開け

GMが世界に先駆けて燃料電池自動車の研究・開発プログラムを立ち上げたのは1964年でした。 その4年後には、GMの手により、自動車産業界初の、実際に走行可能な燃料電池自動車が試作されました。

その燃料電池自動車はGM製のバンをベースに、定常出力32kW、最大出力150kWの電力を産み出す燃料電池モジュールを搭載。燃料として低温冷蔵された液体水素を使用し、航続距離が約200kmという、蓄電池を搭載した当時の電気自動車とは比較にならない程の高性能を発揮しました。 しかし、複雑なメカニズムが車内を大きく占拠してしまうことに加え、当時は環境問題に対する社会の関心も薄く、石油資源の枯渇問題も深刻に受け止められていない時代であったことから、この燃料電池自動車の研究・開発も間もなくお蔵入りとなりました。

1970年代に入ると、世界を石油ショックが襲い、ほぼ同時期に自動車の排気ガスによる大気汚染が社会問題化し始めます。 石油資源の節約や環境問題への社会の関心が高まった結果、環境に優しく、石油資源の節約に有効な電気自動車が、未来の自動車として脚光を集めたのもこの頃でした。 GMでは、1970年にオペルが開発したプロトタイプ電気自動車「オペルGT電気自動車」が、ホッケンハイム・サーキットにおいて3つの速度世界記録を樹立するなど、この分野における先駆者となり、そして、1996年には、アメリカ市場で「EV-1」を発売しました。

電気自動車の実用化を妨げてきた最大の問題点は、電気エネルギーを蓄えるバッテリーでした。 重くてかさばり、また、その性能によって動力性能や航続距離が大きく左右されることなど、自動車としての基本的な性能を左右することもありました。 さらに、バッテリーに充電される電気エネルギーは既存の発電設備から供給されるため、結果として、環境面への貢献度も低下します。 本来受動的なエネルギー源であるバッテリーに替わり、自ら電気をつくり出す能力を備えた積極的なシステムが求められました。 その最適な手段として、水素を利用した燃料電池技術が再び脚光を浴びることになったのです。