Press Release プレスリリース

2009.07.14

ニューGM誕生。ニューGMは顧客、製品、企業文化を大切にする企業に

- 優れた乗用車・トラックの製造事業を再開し、顧客ニーズに対応
- GMの優良資産を引き継ぎ設立
- 4つのブランドを中心に、米国で最大、最有力の販売網によるサポート
- 国際的に合理化された組織で、より迅速な意思決定、顧客重視の強化
- 開かれたコミュニケーションを約束

ミシガン州デトロイト発−7月10日、新会社General Motors Companyが誕生し、新たな企業体制のもと、営業を開始した。新体制では財務体質が強化され、顧客中心という観点で業務を行うという決意を新たにした。

フリッツ・ヘンダーソン社長兼CEOは、「今日は、GMにとって新たな始まりの日だ。私を含むすべての従業員が優れた乗用車やトラックを設計、製造、販売し、顧客のニーズに応えるという仕事に戻ることができる。この歴史的な変革に際して受けてきた支援に深く感謝しており、新たなGMを成功に導くことで、この信頼に応えていきたい」と語った。

7月5日に破産裁判所によって承認された資産の売却により、GMの優良事業で構成されるニューGMは、以下のような基盤の上に設立された。
- 米国の4つのコアブランドと、同国で最大、最有力の販売網
- 顧客と環境に配慮した最新設計と技術を搭載した、シボレー、キャデラック、ビュイック、GMCの乗用車、トラック、クロスオーバーの刷新されたラインナップ
- 新製品、主要技術、将来への投資を可能にする競争力の高いコスト構造、より安定した収支、強力な財務体制
- 顧客と製品を重視する魅力ある企業文化

「この100日間で、GMが決断力をもって迅速に行動できるということが分かった。この数ヶ月で行った強靭で、決断力とスピードのある体制を、今日からは、破産手続きではなくニューGMの構築と運営のために実践する。GMのこれまでの事業は終わった。今日はGMや、当社関係者にとって新時代の幕開けである。今後は、顧客の声を聞き、顧客や市場動向に対応し、顧客にもっとも近い人々に大きな決定権を委ねていく。顧客が求める乗用車、トラック、クロスオーバーをさらに多く生産し、これまで以上に迅速に市場に出していきたい」とヘンダーソンは語った。

優れた乗用車やトラックの提供
ニューGMは、世界最高の自動車を設計、製造、販売するという明確でシンプルなビジョンのもとに設立される。

ヘンダーソンは、「自動車メーカーとして成功するには、コストと収益という事業の両面を見なければならない。収益面での成功とは、顧客の求める、スタイリッシュかつ高品質で燃費のいい車を製造し、迅速に市場に出すことだ」と話した。

昨今の不況にもかかわらず、GMは強力な新製品の発売ペースを維持してきた。たとえば米国では、シボレーカマロが競合モデルを凌いで同クラスでトップとなったほか、新型のシボレーイクイノックス、キャデラックSRX、ビュイック・ラクロスは発売時のレビューで高い評価を得ている。今年後半には、キャデラックCTSスポーツワゴンやGMCテレインが発売され、来年には、シボレーヴォルト、シボレークルーズ、キャデラックCTSクーペの発売も控えている。

そのほか、南米でまもなく発売されるシボレーアジャイル、アジア太平洋地域で発売されるシボレークルーズやビュイック・エクセル、欧州で発売される新型オペル・アストラなど、優れた新製品の発売に重点を置く。

GMは先月、ミシガン州のオリオン・タウンシップにある工場で新型の小型車を製造することを発表した。拡大するGMの低燃費製品に加えられ、約1,400人分の雇用を回復する。

また、GMは高度な内燃機関、バイオ燃料、燃料電池、ハイブリッドなど一連の省エネ技術の開発にも積極的に取り組み始めた。さまざまな電気自動車の開発でもリードし、GM初の電気自動車となるシボレーボルトは、2010年の発売に向け、現在走行テストが行われている。ニューGMは高度な電池開発を中核技術とする方向で、今年夏の終わりごろにはこの件について詳細な発表を予定している。

ヘンダーソンは、「今回の立ち上げの成功と、当社が提供を予定している優れた新型車や新技術は、すべての事業において当社が今後も優位性を確保しようとする決意の表れだ。GMの乗用車、トラック、クロスオーバーをすべて、クラス最高のものにしたい」と語った。

より強力なブランドと販売店
ニューGMは再建の過程において、自社のリソースを4つのコアブランドと、強力で効率的な販売網に集中させてきた。

シボレー、キャデラック、ビュイック、GMCというGMのコアブランドは2010年までに米国で34車種に絞る。種類を絞り、個々の品質を高めることで、ニューGMではより多くのリソースを各車種に注ぎ、より良い製品、より強力な販売につなげる。

5月には、販売店の統合を加速し、この春には6,000店あった米国のGM販売店の数を来年末までに約3,600店に縮小し、縮小後もGMの販売網は米国で最大規模のものとなる。販売店は、総合的なカスタマー・エクスペリエンスを向上させるべく引き続き取り組む構えだ。

ヘンダーソンは、「当社はまた、顧客がもっと便利に車を購入できるような方法も新たに構築しつつある。カリフォルニア州のeBayとの革新的な提携で、車のオンライン購入に革命をもたらそうという構想もある。顧客はeBayのオークションと同じように、実際の自動車に入札できる。あらかじめ設定された金額で「今すぐ購入する」こともできる。今後数週間で、これを含むいくつかのアイディアを販売店とともに試験し、数ヶ月のうちに展開していきたい。いずれも目的は、顧客のために、つまり顧客がいつでも自由にショッピングを楽しみ、商品を購入できるよう、プロセスをできるだけ簡単にすることだ。今後の発表を楽しみにしていてほしい」と語った。

信頼、信用の回復を約束
当初、ニューGMは米国、カナダ、オンタリオ州の政府およびUAW退職者に医療保険を提供する基金が保有する。普通株式の具体的な保有率は以下のとおり。
- 米国財務省:60.8パーセント
- UAW退職者向け医療保険基金:17.5パーセント
- カナダおよびオンタリオ州政府:11.7パーセント
- 旧GM:10パーセント

ヘンダーソンは、「この変革プロセスを通してステークホルダーが提供してくださった支援に非常に感謝している。ニューGMの株式は当初は公開されないが、財務報告その他のレポートは見える形にし、引き続き信頼、信用の強化に努める。来年には可及的速やかに株式を再度公開し、できるかぎり早急に政府からの融資を返済する。返済は2015年が期限だが、前倒しで完済したい」と語った。

強力な財務体質
ニューGMは、より安定した収支、競争力の高いコスト構造、高いキャッシュポジションのもとに立ち上げられる。これにより米国の競合他社および米国内で営業する海外勢との効果的な競争が可能となり、成長する世界市場での存在感を維持することができる。

新会社は、旧GMの優良な各種事業を引き継ぐほか、全米自動車労働組合(UAW)およびカナダ自動車労働組合(CAW)と最近交わされた合意により、競争力のある事業コスト構造が確保される。

米国においてニューGMはこれまでよりもスリムな体制となる。2008年の時点で47箇所あった組立工場、パワートレイン工場、プレス工場の数を、 2010年末までに34箇所に削減し、2011年には稼働率が100パーセントとなる見込みだ。2008年末に91,000人だった米国での雇用を今年末までに64,000人に削減し、世界レベルの製品・技術の開発に必要なグローバル展開を維持しつつ、市場の変化に迅速に対応できる規模とする。

ニューGMは強力な財務体質で営業を開始することになる。90億ドルの優先株を除く米国での債務は約110億ドルで、フレッシュスタート会計では変更となる可能性もある。主に無担保債務やUAW退職者に医療保険を提供するVEBA基金などを含め、債務は総じて400億ドル以上削減された。ニューGMは収支を安定させ、また損益分岐点を下げることでリスクを低減し、規模を大幅に縮小しながら利益を確保するほか、先進技術や製品開発といった主要分野の事業への再投資を行う。

米国外にあるGM子会社は新会社が継承した。営業は今後も通常通り中断されることなく継続される予定。

事業の新手法
ニューGMの立ち上げに伴い、経営陣は企業風土の変革に取り組み、ここ数ヶ月間におけるGMの迅速さや決断力を事業の新しい形として継続し、顧客重視を強化する。

新生AT&Tの誕生を率いたエドワードE.ウィッテカー Jr.がGM取締役会長に就任し、取締役も刷新される。ヘンダーソンは引き続き社長兼最高経営責任者としてウィッテカーと緊密に連携することを明らかにした。また、GM北米社長の役職を廃止し、ヘンダーソンがGM北米事業の責任者を兼任することとなる。

また、日々の意思決定を迅速に行うため、Automotive Strategy Board(自動車戦略委員会)とAutomotive Product Board(自動車製品委員会)という2つの上級幹部会議を小さな1つの執行委員会に移行し、より多くの案件に対処できるようにし、業績、製品、ブランド、顧客に重点を置く。

ボブ・ラッツが、製品のあらゆるクリエイティブな側面と顧客関係を担当する副会長としてニューGMに加わる。ラッツと製品開発担当副会長のトム・スティーブンズは、設計担当副社長のエド・ウェルバーンと連携して、設計のあらゆるクリエイティブな側面をサポートする。GMブランド、マーケティング、広告、コミュニケーション部門はラッツの直属となり、一貫したメッセージや成果を確保する。ラッツはヘンダーソンの直属となり、新たに設置される執行委員会のメンバーとなる。

ヘンダーソンは、「ボブ・ラッツが復活し、ニューGMでこの重要な任務に就くことを発表できてうれしい。ラッツはGMの乗用車やトラックの設計、開発において限りない創造性を発揮してきた経緯がある。ラッツはこの新しい役職でその熱意を、顧客に直接的に結びつく部分に注ぐことができる」と語った。

GMは地域的な事業構造も廃止し、顧客により近いところで意思決定を行う体制とする。これにより地域の社長の地位や地域戦略委員会も廃止される。ニック・ライリーをGM国際事業(GMIO: GM International Operations)担当の取締役副社長に任命し、上海に拠点を置くこととなる。

また、管理職の層を削減し、今年末までに米国での幹部数を35%、米国全体の定額給従業員数を20%削減し、組織の引き締めを図り、意思決定を迅速化する。

ヘンダーソンは、「新しい構造や管理職の異動についての詳細は今月下旬に報告する。これらも含め、当社の組織構造を簡素化し、これまで迅速な行動の妨げとなってきたお役所的な階級を減らす」と語った。

より直接的なコミュニケーション
またヘンダーソンは、あらゆるレベルにおいて顧客とGM従業員の直接的なコミュニケーションを促進する取り組みを発表した。「顧客その他誰でも、自分の考え、不安、提案などを当社の上層部と直接共有できるTell Fritzというウェブサイトを来週から公開する。私自身も毎日いくつか見て、対応する」と語った。

ヘンダーソンとその他の経営陣は、定期的に現場に出て顧客やニューGM関係者と定期的に会合を行うことを明らかにし、「当社と顧客の関係に影響を及ぼす米国および海外の顧客、販売店、供給業者、従業員その他への定期的な訪問を8月から開始する。彼らの声を聞き、顧客の役に立つことができるよう能力の向上に努める。もちろん、私や他の幹部はこれまでどおりウェブサイトやTwitterのチャットを通しての顧客とのコミュニケーションを継続していく。」と語った。

「本日ニューGMを立ち上げる。当社の約束はシンプルだ。収益を上げ、少しでも早く融資を返済し、当社の乗用車やトラックが世界一になることだ。めったにない2度目のチャンスに恵まれたことを認識しており、それにとても感謝している。業務を行うための準備が整ったことをうれしく思う。
今ある顧客には、当社に信頼を寄せてくださることに感謝し、今後は優れた乗用車、トラック、クロスオーバーと、比類ないカスタマーサービスを提供する。この困難な時期に当社を支えてくださった方には、深く感謝する。GM車に乗ったことのない人、また乗ったことはあるが満足できなかった人にも、ぜひ買っていただきたく、また信頼を得ることができると思う」ヘンダーソンと語った。


以上